私たちの仕事は、台本に書かれた世界観を実際のセットに落とし込み、現実へ具現化して行く仕事です。
道具の発注からスタジオの装飾作業・撤収まで、一つの世界を作り上げるために私たちは様々な仕事を行っています。

01世界観を創るための打ち合わせ
まずは、その作品がどのような内容なのかを台本を読み込んで確認します。
その後、監督や制作チームとの綿密な打ち合わせを通して、作品のイメージをスタッフ全員で共有し、必要な空間演出を具体化していきます。
シーンの背景に溶け込む装飾を施すために、様々なアイディアや提案を出し、話し合うことで、より視聴者が引き込まれるような舞台を作り上げます。

02ロケーション対応とセットの設計・発注
スタジオの他、ロケ場所の下見(ロケハン)を行い、現場の寸法や撮影条件を確認します。物語の世界観が崩れないよう、背景や小物の配置、不要な物の隠蔽、また現場環境に応じた安全管理も考えて徹底して行います。
ロケハン後、その場所や環境に合わせたセットの図面を主要な美術スタッフで立案します。その際、大道具・小道具のテイストなどもより具体的に把握していきます。

03多彩な小道具の発注と管理
ロケハンの結果やセット図面をもとに、撮影に必要な小道具を一点一点書き出し、担当の小道具会社へ発注を行います。
小道具として扱う品は多岐にわたり、家具や家電類から、細かな装飾小物、生活用品、文具、食事シーンの飲食物など、必要なすべてを調達していきます。
小道具会社に品物がなかった場合や、作品に臨場感を持たせる架空のものを作る場合、番組予算を考慮した上で購入・借用の検討もします。

04セッティングと収録サポート
大道具の建て込みなどスタジオの環境を整えた後、搬入した小道具を打ち合わせ通りに飾っていきます。番組の世界観を創る、重要なセッティングです。
収録当日は、シーンに必要な役道具のスタンバイから、セット内での小道具の配置・操作を担当。収録がスムーズに進むよう、細かい要望に応じて調整を行います。

05撤収作業
収録終了後は、次のセットを立てるために迅速かつ効率的にセットをばらし、次の使用に備えて整理を行います。1回限りのセットの場合は、小道具会社へ搬出します。連続ドラマなどのセットは、1クールの間、立てっぱなしであることも多いです。
必要に応じて翌日のスタンバイなども行って、すべての作業が完了です。